楽曲詳細データ 【P】
弦楽合奏曲リストに掲載した楽曲の詳細情報です。
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作曲者名 アルファベット索引
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作曲者 |
パッヘルベル,ヨハン
Pachelbel, Johann (1653-1706) |
曲名 |
カノンとジーグ ニ長調
Canon and Gigue |
作曲年 |
1678年〜1690年頃 (エルフルト時代) |
楽器編成 |
3ヴァイオリン、通奏低音 |
演奏時間 |
5分 |
楽章構成 |
第1楽章 「カノン」 Canon ニ長調 4/4
第2楽章 「ジーグ」 Gigue ニ長調 12/8
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説明 |
パッヘルベルは、17世紀後半から18世紀初頭にかけて活躍したドイツの作曲家、オルガン奏者である。アイゼナハ、エルフルト、シュトゥットガルト、ニュルンベルクなど、中部・南部ドイツの教会、宮廷のオルガニストを歴任し、当代最高の音楽家として崇敬されて多くの弟子を輩出した。ドイツ・バロック音楽におけるバッハ以前のもっともすぐれた音楽家の一人である。
アイゼナハ、エルフルト時代(1677, 1678-90) には、バッハの父ヨハン・アンブロージウス(1645-95) と知り合い、バッハ家と親しく交際した。この頃、バッハの兄ヨハン・クリストフ(1671-1721)
はパッヘルベルから音楽の手ほどきを受けた。後に少年時代のバッハは、この年の離れた兄から音楽を学んでいる。
パッヘルベルは従来、主にオルガンなどの鍵盤音楽の作曲家として評価されてきたが、近年はプロテスタント教会音楽の作曲家としても再評価されている。たくさんのオルガン曲、クラヴィア曲を残したが、室内楽の分野で現存する曲は少ない。今日残る室内楽作品は、エルフルト時代に集中的に作曲されたものとみられている。代表作に2つのヴァイオリンと通奏低音のための6つの組曲「音楽の楽しみ」(Musicalische
Ergötzung 1695年刊) がある。
「カノンとジーグ」もこの時代の作品と推定されている。楽譜は出版されず、手稿譜(おそらくは自筆譜)の形でベルリンに遺されてきたが、残念なことに第2次世界大戦の戦火で消失してしまった。現在は、18世紀後半のものと見られる筆写譜が伝わっている。
「カノンとジーグ」は、3つのヴァイオリンと通奏低音という室内楽編成で作曲された。有名なカノンと短いジーグの2曲で構成されている。今日ではカノンのみが単独で演奏されることが多く、「パッヘルベルのカノン」として親しまれている。
カノンは緻密な対位法で書かれており、通奏低音が繰り返す2小節のオスティナートの上に、3声のヴァイオリンが2小節単位で厳格カノンを展開する。ジーグは3声のヴァイオリンによってフーガ風の出だしで始まる。全体が20小節とたいへん短いが、明るく活き活きとした終曲となっている。
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出版社 |
カルマス Edwin F. Kalmus A1114 (スコアとパート譜) |
CD |
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参考文献 |
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作曲者 |
パリー,ヒューバート
Parry, Charles Hubert Hastings (1848-1918) |
曲名 |
イギリス組曲
An English Suite |
作曲年 |
1914年〜1917年頃 (1921年出版) |
楽器編成 |
弦楽5部 |
演奏時間 |
21分 |
楽章構成 |
第1楽章 「前奏曲」 Prelude/Lively ト長調 4/4
第2楽章 「メヌエット様式で」 In Minuet Style
/Allegretto, molto grazioso ト長調 3/4
第3楽章 「サラバンド」 Saraband/Slow ホ短調 3/4
第4楽章 「カプリース」 Caprice
/Allegro scherzando ハ長調 3/4
第5楽章 「パストラル」 Pastral
/Andantino quasi allegretto ハ長調 2/4
第6楽章 「エア」 Air/Slow ト長調 4/4
第7楽章 「フロリック」 Frolic/Molto vivace ト長調 4/4
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説明 |
パリーはエルガーより 9歳年上のイギリスの作曲家で、すぐれた合唱曲を残している。学者、教育者でもあり、スタンフォードとともに創設当初の英国王立音楽大学(RCM: Royal College of Music, London)で教鞭を取り、のちに同校の学長となってイギリス音楽復興の基礎を築いた。同校からは、ホルスト、ヴォーン=ウィリアムズ、ブリテン、ティペット等が輩出している。
「イギリス組曲」はバロック時代の組曲のスタイルで書かれた弦楽合奏曲で、パリー晩年の作品である。全曲が一気に書き下ろされたのではなく、少しずつ書き溜められ、一部は1890年代の曲から流用している。献呈を受けた王立音楽大学の
Dr. Emily R. Daymond が編集をして、作曲者の死後に出版された。
第1楽章「前奏曲」は民族舞曲のように躍動する主題で始まる。対比するもう一つの主題は歌謡的で、ヴィオラに登場するところが魅力的である。第2楽章「メヌエット様式で」でもト長調の優美なメヌエット主題の提示後、一転してホ短調の旋律をヴィオラが歌う。
第3楽章「サラバンド」では第1ヴァイオリンが 2部に分かれて全体で 6パートになり、重厚で荘厳な音楽をつくる。第4楽章「カプリース」は対照的に軽快で自由な楽想。この楽章と終曲はどちらも作曲者が曲名を付けておらず、「カプリース」「フロリック」という名前は編集者
Emily Daymond が曲想に合わせて名付けたものである。
第5楽章「パストラル」は1890年に書かれたピアノ曲から採られており、全曲の中で最も古い。第6楽章「エア」は逆に最も新しく1916年〜1917年の間に書かれたと推測されている。
第7楽章「フロリック」は 4小節の短い導入部の後、第1ヴァイオリンが明るく軽快に動き回る主題を提示し、他のパートはピチカートで伴奏する。ロンドのように他の二つの主題(ホ短調の力強い民族舞曲調の主題とハ長調で強弱の変化と休符の多い主題)と交替し、それらの主題が組み合わされて終結部を高揚させる。
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出版社 |
カルマス Edwin F. Kalmus A4279 (スコアとパート譜) |
CD |
「イギリス弦楽作品集」
エイドリアン・リーパー指揮/カペラ・イストロポリターナ
Englsh String Festival
Adrian Leaper(cond)/ Capella Istropolitana
NAXOS 8.550331 |
参考文献 |
Jeremy Dibble "C. Hubert H. Parry: His Life and Music" Oxford
University Press, 1998 |
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作曲者 |
プーランク,フランシス
Poulenc, Francis (1899-1963) |
曲名 |
オルガン、弦楽とティンパニのための協奏曲 ト短調
Concerto en Sol mineur
pour Orgue, Orchestre a Cordes et Timbales |
作曲年 |
1938年 |
楽器編成 |
オルガン・ソロ/ティンパニ、弦楽5部 |
演奏時間 |
23分 |
楽章構成 |
単一楽章
Andante 6/4
Allegro giocoso 4/4
subito Andante Mod°4/4
Tempo Allegro, Molto Agitato 5/4
Tres Calme, Lent 4/4
Tempo de l'Allegro initial 4/4
Tempo Introduction 5/4 - Largo
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説明 |
管楽器の音色をこよなく愛したプーランクが弦楽オーケストラのために遺してくれた貴重な作品。管楽器を欠いている分だけ、色彩豊かに設計されたオルガンの響きがいっそう際立つ。弦楽とティンパニを背景に演奏されるオルガン・ソロからは、さまざまな管楽器の音色が聞こえてくるかのようだ。
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出版社 |
サラベール Salabert R.D.7560 (スコア) |
CD |
マリー=クレール・アラン(オルガン)、ジェイムズ・コンロン指揮/
ロッテルダム・フィルハーモニー管弦楽団
Marie-Claire Alain(organ), James Conlon(cond)/
Rotterdam Philharmonic Orchestra
ワーナーミュージックジャパン WPCS-11002/3 2001年発売
(1984年録音 Erato Disques S.A.)
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