楽曲詳細データ 【G】
弦楽合奏曲リストに掲載した楽曲の詳細情報です。
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作曲者名 アルファベット索引
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作曲者 |
グリーグ,エドヴァルド
Grieg, Edvard (1843-1907) |
曲名 |
組曲「ホルベアの時代から」 Op.40 (ホルベルク組曲)
Aus Holberg's Zeit op.40 (Holberg Suite) |
作曲年 |
1885年 |
楽器編成 |
弦楽5部 (終曲にヴァイオリンとヴィオラのソロあり) |
演奏時間 |
20分 |
楽章構成 |
第1楽章 「前奏曲」 Prelude
Allegro vivace ト長調 4/4
第2楽章 「サラバンド」 Sarabande
Andante ト長調 3/4
第3楽章 「ガヴォット/ミュゼット」 Gavotte, Mussette
Allegretto ト長調 2/2
- Poco piu mosso ハ長調 2/2
第4楽章 「アリア」 Air
Andante religioso ト短調 3/4
第5楽章 「リゴードン」 Rigoudon
Allegro con brio ト長調 2/2
- Poco meno mosso ト短調 2/2
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説明 |
グリーグが生まれた当時のノルウェーは、スウェーデンと同君連合の体制にあり、1905年に独立するまでスウェーデンの支配下にあった。音楽を本格的に勉強するには後進の地域であったため、若い頃のグリーグはライプツィヒやコペンハーゲンで修行時代を過ごした。
15歳でライプツィヒ音楽院に入学し、ピアノと作曲を学ぶ。卒業後、1862年に故郷ベルゲンに戻ってピアニスト、作曲家として活動を開始するが、翌1863年にはデンマークの作曲家ガーデ(Niels
Gade 1817-90)の教えを乞うためコペンハーゲンに赴いた。
1864年にこの地で出会った同世代の作曲家ノールローク(Rikard Nordraak 1842-66)によって、グリーグの作曲家としての方向性が決まった。ノールロークはノルウェー民族音楽の創造を提唱して活動していたが、志半ばで夭折してしまった。ノールロークの活動に大きな影響を受けたグリーグは、以降ドイツ・ロマン派の語法から離れ、ノルウェー国民主義の方向に向かう。
1867年にノルウェーに戻り、クリスチャニア(現在のオスロ)のフィルハーモニー協会の指揮者に就任した。この頃の作品に「叙情小曲集 第1集」(1867)
や代表作「ピアノ協奏曲 イ短調」(1868) がある。
1874年から政府の年金を受け、以降はベルゲンに戻って活動の場とした。「ペール・ギュント」(1874〜76)、「弦楽四重奏曲」(1878)、「2つの悲しき旋律」(1883)
などはこの時代に作曲されている。
組曲「ホルベアの時代から」は、1884年にルドヴィ・ホルベア男爵(Ludwig Holberg 1684-1754 ドイツ名ホルベルク)の生誕200年の記念祭のために作曲された。原曲はピアノ曲でグリーグ自身によって初演され、翌年作曲者によって弦楽合奏版として編曲された。今日では弦楽合奏版のほうがよく演奏される。
ホルベアは 17〜18世紀に活躍した文筆家で、グリーグと同郷のベルゲン出身のノルウェー人である。その当時のノルウェーはデンマークと同君連合であったので、ホルベアは主にコペンハーゲンで活躍し、デンマーク語でさまざまな分野の著作を残したために「デンマーク文学の父」と称される。
曲は、ホルベアの活躍した時代にならって、5曲から成るバロック風の組曲になっている。
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出版社 |
オイレンブルク/全音楽譜出版社 (ミニチュアスコア)
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CD |
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