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[S] |
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sacred music |
n. |
宗教音楽 cf) secular music (世俗音楽) |
Sanctus |
n. |
《羅》サンクトゥス (感謝の賛歌)
ミサ通常式文の4番目の聖歌。「Sanctus (聖なるかな)」を3度繰り返して歌い始める。歌の後半「Benedictus qui venit
in nomine Domini (ほむべきかな、主の名によりて来たる者)」以下を独立した楽章として作曲することも多い。 |
saraband |
n. |
サラバンド =sarabande 《仏》 |
sarabande |
n. |
《仏》サラバンド =saraband 《英》
17〜18世紀に流行した、ゆるやかな3拍子の宮廷舞踊および舞曲。様式化された器楽曲のサラバンドには、3声部の旋律によるポリフォニックな構造を特徴とする軽やかな舞曲と、和音主体で荘重な雰囲気を持ち、第2拍に長い音符を置いてアクセントとする重い舞曲の2種類がある。古典組曲では、基本的な楽章を構成する舞曲として、アルマンド
allemande、クーラント courante、サラバンド sarabande 、ジーグ gigue の順に配置される。 |
saxophone |
n. |
サクソフォーン =sax (サックス)
ベルギーの楽器製作者アドルフ・サックス Adolphe Sax (1814〜1894) が 1840年代に開発したシングル・リードの金属製木管楽器。 |
scale |
n. |
音階
diatonic scale (全音階)
chromatic scale (半音階)
major scale (長音階)
minor scale (短音階)
natural minor scale (自然的短音階)
harmonic minor scale (和声的短音階)
melodic minor scale (旋律的短音階)
ascending scale (上向音階)
descending scale (下向音階) |
schnell |
ad. |
《独》シュネル、「速く」
cf) langsam 《独》(ラングザーム、「遅く」) |
Schneller |
n. |
《独》シュネラー
主要音とその2度上の補助音とをすばやく交替する装飾音。逆モルデント inverted mordent 、または上向モルデント upper mordent
と同義で用いられる。C.P.E.バッハによって名付けられた。
cf) Pralltriller 《独》(プラルトリラー) |
school |
n. |
楽派
Roman school (ローマ楽派)
Bolognese School (ボローニャ楽派)
Venetian school (ヴェネツィア楽派)
Neapolitan school (ナポリ楽派) Mannheim school (マンハイム楽派)
nationalist school (国民楽派)
Viennese school (ウィーン楽派)
Second Viennese School (新ウィーン楽派)
Viennese Classical school (ウィーン古典派)
Flemish school (フランドル楽派) |
scordatura |
n. |
《伊》スコルダトゥーラ
16〜18世紀に流行した弦楽器の変則的な調弦法。通常の調弦と変えることによって、音域を拡大したり(特に低い方へ)、演奏を容易にしたり、特殊な響きを得られるようにした。一例として、モーツァルトの「ヴァイオリンとヴィオラのための協奏交響曲
変ホ長調 K.364」(1779年)では、独奏ヴィオラの調弦を半音高く指定してニ長調の運指で演奏させることによって、この楽器の音色に張りを持たせている。
cf) accordatura (アッコルダトゥーラ、通常の調弦) |
score |
n. |
スコア、総譜
full score (フルスコア、演奏用の大判スコア)
miniature score (ミニチュアスコア)
study score (研究用の小型スコア)
piano score (ピアノスコア)
piano-vocal score (vocal score と同義)
vocal score (ヴォーカルスコア) |
score |
vt. |
[管弦楽・声楽などに楽曲を]作曲する、編曲する(受身で用いられることが多い)
scored for full orchestra (フルオーケストラ用に作曲された)
|
scoring |
n. |
楽器編成 |
Scotch snap |
n. |
スコッチ・スナップ cf) Lombardic rhythm
逆付点のリズム reversed dotting |
Scripture |
n. |
(1) [多くは複数形で]聖書 the Scriptures
(2) 聖句、聖書の言葉、聖書の一節 |
secco |
a. |
《伊》セッコ
乾いた、飾り気のない
recitativo secco (レチタティーヴォ・セッコ) |
second |
n. |
2度
descending second (下降2度) |
second ending |
n. |
2番括弧 cf) first ending (1番括弧) |
secular music |
n. |
世俗音楽 cf) sacred music (宗教音楽) |
segue |
vt. |
《伊》セグエ =siegue 「続く」の意。
(1) ある楽章から次の楽章へと休みなく続けて演奏する指示。attacca (アタッカ)。
(2) ある音型や奏法をそのまま繰り返し演奏し続ける指示。 |
sehr |
ad. |
《独》ゼール =very, very much
「とても」「非常に」
sehr schnell (非常に速く) |
semibreve |
n. |
《英》全音符 cf) whole note 《米》 |
semiquaver |
n. |
《英》16分音符 cf) sixteenth note 《米》 |
semitone |
n. |
半音 =half tone
cf) tone (全音)、whole tone (全音)
diatonic semitone (全音階的半音)
chromatic semitone (半音階的半音) |
sempre |
ad. |
《伊》センプレ 「常に」 =always |
sempre forte |
a. |
《伊》センプレ・フォルテ 「常に強く」 |
sempre piano |
a. |
《伊》センプレ・ピアノ 「常に弱く」 |
sentence |
n. |
大楽節
旋律または主題の基本となる構造単位。前楽節4小節と後楽節4小節から構成されて、合わせて8小節の形を取ることが多い。 |
senza |
prep. |
《伊》センツァ、「〜なしで」の意。 =without |
senza misura |
ad. |
《伊》センツァ・ミズーラ
「拍子に厳格でなく自由に」
=without strict time |
senza sordino |
ad. |
《伊》センツァ・ソルディーノ cf) con sordino
「弱音器なしで」 =without mute |
senza tempo |
ad. |
《伊》センツァ・テンポ
「厳格にテンポを定めずに」「自由なテンポで」 |
separate bowing |
n. |
(弦楽器で)弓を返して弾くこと
いくつかの音符をスラーでつなげて一弓で弾くのではなく、弓を分けて(アップダウンで)弾くこと。 |
septet |
n. |
七重奏 |
septuplet |
n. |
7連符 |
sequence |
n. |
(1) 反復進行、ゼクエンツ =Sequenz 《独》
ひとつの短い音型 figure や 動機 motif を、音高を変えながら繰り返すこと。同じ音型パターンが音階上を等音程で上行、または下行する。
harmonic sequence (和声的反復進行)
melodic sequence (旋律的反復進行)
(2) セクエンツィア(続唱) =sequentia 《羅》
ミサ固有式文の聖歌の一つで、アレルヤ唱 alleluia (または詠唱 tract)に続いて歌われる。16世紀のトリエント公会議でそのほとんどが禁止された。禁止されなかったセクエンツィアの中に、レクイエムで歌われるディエス・イレ(怒りの日)
Dies irae がある。また、聖母の悲しみの祝日で歌われるスタバト・マーテル(悲しみの聖母) Stabat Mater はいったん禁止されたが18世紀に認められた。 |
sequentia |
n. |
《羅》セクエンツィア(続唱) =sequence 《英》 |
Sequenz |
n. |
《独》ゼクエンツ(反復進行) =sequence 《英》 |
serenade |
n. |
セレナーデ |
serial |
a. |
セリーの cf) series (セリー)
serial music
serial composition
serial technique |
series |
n. |
セリー、音列(特に十二音技法の十二音列)
=tone row 《米》, note row 《英》 |
service |
n. |
(1) 礼拝、礼拝式
attend morning service (朝の礼拝に出る)
(2) サーヴィス、英国国教会の礼拝式文に作曲した典礼楽曲。 |
seventh chord |
n. |
七の和音
三和音 triad の上にさらに、根音 root からの第7音を積み重ねた和音。
dominant seventh chord (属七の和音)
diminished seventh chord (減七の和音) |
Sext |
n. |
六時課
聖務日課 divine office における8つの定時課の一つで、正午に行われる礼拝。一時課 Prime、三時課 Terce、九時課 None
と合わせて、小時課 little hours と総称される。 |
sextet |
n. |
六重奏 |
sextuplet |
n. |
6連符 cf) triplet (3連符) |
shake |
n. |
トリル =trill |
sharp |
n. |
シャープ、嬰記号(♯)
double sharp (ダブル・シャープ)
C sharp minor (嬰ハ短調) |
sharpen |
vt. |
半音高くする cf) flatten (半音下げる) |
sheet music |
n. |
楽譜 |
shift |
n. |
ポジション移動
shifting by extension (指の伸長によるポジション移動) |
short score |
n. |
ショート・スコア
各声部が二段の譜表 stave に圧縮されて書かれたスコア。
cf) open score (オープン・スコア) |
side drum |
n. |
小太鼓 (略記 S.D.)
=snare drum |
sight-reading |
n. |
初見、楽譜の初見演奏、初見歌唱
初めて見た楽譜を即座に演奏すること。
cf) sight-singing (初見歌唱)
cf) at sight (初見で) |
sight-singing |
n. |
初見歌唱
cf) sight-reading (初見演奏、初見歌唱) |
Silvester |
n. |
《独》ジルヴェスター、大晦日(おおみそか)
=New Year's Eve 《英》
Silvester concert (ジルヴェスター・コンサート) |
sim. |
a. |
simile の略 |
similar motion |
n. |
並進行、並行
声部書法 part-writing において、2つ以上の声部が同時に同じ方向に動くこと。
cf) contrary motion (反進行、反行)
cf) oblique motion (斜進行、斜行) |
simile
simili |
a. |
《伊》シーミレ =similar 《英》
「同様に」 奏法などを前と同様に続ける指示。例えば、最初の小節だけスタカート記号などで奏法を具体的に記譜して、以降記譜を省略するときに用いる。simili
(シーミリ)は複数形。 |
sinfonia |
n. |
《伊》シンフォニア
最初期の交響曲、イタリア風序曲 |
sinfonia concertante |
n. |
《伊》協奏交響曲、シンフォニア・コンチェルタンテ |
sitar |
n. |
シタール。北インド起源の撥弦楽器 |
sixteenth note |
n. |
《米》16分音符 cf) semiquaver 《英》 |
sixty-fourth note |
n. |
《米》64分音符 cf) hemidemisemiquaver 《英》 |
sketch |
n. |
スケッチ、作曲家が遺した作曲の草稿 |
sleigh bells |
n. |
スレイ・ベル(そりの鈴) |
slur |
n. |
スラー |
slurred |
a. |
スラーがかかった |
slurring |
n. |
スラーをかけること |
snares |
n. |
スネア、響線(ひびきせん)
小太鼓の裏面の皮に接するように張られた数本のガット弦、または金属弦。皮の振動に共振して、カシャカシャというさわり音 ratteling effect
を出し、音色の輝きを増す。 |
snare drum |
n. |
スネアドラム、小太鼓 (略記 S.D./Sn.D.)
=side drum |
solemn |
a. |
荘厳な、荘重な
a solemn Largo (荘厳なラルゴ) |
solo |
n. |
《伊》ソロ [複数形] soli (ソリ)
(1) 独奏、独唱
(2) オーケストラ曲のある部分で、特定の楽器奏者やそのパートを際立たせるときに行う指示。
(3) コンチェルトで、トゥッティ tutti (総奏)に対する独奏部分のこと。 |
soloist |
n. |
独奏者、ソリスト |
solo sonata |
n. |
《伊》ソロ・ソナタ
バロック時代後期に、一つの独奏楽器と通奏低音のためのソナタに用いられた語。 |
sombre |
a. |
暗い、陰鬱な
a sombre Funeral March (陰鬱な葬送行進曲) |
sonata |
n. |
ソナタ [複数形] sonatas
complete piano sonatas (ピアノソナタ全集) |
sonata da camera |
n. |
《伊》室内ソナタ、ソナタ・ダ・カメラ
=chamber sonata |
sonata da chiesa |
n. |
《伊》教会ソナタ、ソナタ・ダ・キエーザ
=church sonata |
sonata form |
n. |
ソナタ形式 |
sonata-rondo form |
n. |
ソナタ・ロンド形式 |
sonatina |
n. |
ソナチネ [複数形] sonatinas |
song cycle |
n. |
連作歌曲 |
sonority |
n. |
響き
rich sonority (豊かな響き) |
sordino |
n. |
《伊》ソルディーノ、弱音器、ミュート =mute
con sordino (コン・ソルディーノ)
senza sordino (センツァ・ソルディーノ) |
soundboard |
n. |
(1) (弦楽器の)共鳴板
(2) (鍵盤楽器の)響板 |
sounding point |
n. |
(弦楽器の)弦の上の弓の位置
駒 bridge に近い位置で弾くとときつく強い音になり、指板 fingerboard に近い位置だと小さくやわらかい音になる。 |
sound post |
n. |
(弦楽器の)魂柱 |
source |
n. |
原典
historical sources (史料) |
spacing |
n. |
声部配置
声部間の音程の隔たりを考慮して和音の構成音を配置すること。四声体和声 four-part harmony で、上3声が1オクターヴ以内に納まる場合を「密集位置
close position」、1オクターヴより広い場合を「開離位置 open position」という。 |
Spieldauer |
n. |
《独》演奏時間 =duration 《英》
=Aufführungsdauer |
spinet |
n. |
スピネット
17〜18世紀の小型のチェンバロ。 |
spiritual |
n. |
スピリチュアル
1740年から19世紀末にかけて、アメリカのキリスト教信仰復興運動から生まれた、宗教的性格を持つ民衆の歌曲。この語は、教会で歌われる伝統的な賛美歌と区別するために使われた呼称「スピリチュアル・ソング」に由来する。ホワイト・スピリチュアル(白人霊歌)
white spiritual とブラック・スピリチュアル(黒人霊歌) black spiritual に分けられる。 |
spurious work |
n. |
偽作
cf) doubtful work (真作かどうか疑わしい作品) |
St |
n. |
《独》Stimme([複数形] Stimmen)の略 |
Stabat Mater |
n. |
《羅》スタバト・マーテル、スターバト・マーテル
聖母の悲しみの祝日にミサで歌われるセクエンツィア sequence (続唱) 。イエスの受難の際に十字架の脇に立ち尽くす聖母マリアの姿を歌った聖歌で、「Stabat
Mater Dolorosa (悲しみの聖母はたたずむ)」と歌い始める。ラテン語詩の作者は13世紀のフランシスコ会の修道士トーディ(Jacopone
da Todi 1230〜1306)と言われるが確証はない。16世紀のトリエント公会議でセクエンツィアから除外されたが、1727年に再び加えられた。ペルゴレージ(Giovanni
Battista Pergolesi 1710〜1736)の作品がよく知られる。 |
staff |
n. |
譜表 =stave
treble staff (高音部譜表)
bass staff (低音部譜表) |
stand |
n. |
譜面台 =music stand cf) desk |
statement |
n. |
(主題の)提示
the first statement of the melody (旋律の最初の提示) |
stave |
n. |
譜表 =staff
The score is set out on four staves. (スコアは4段の譜表で書かれている) |
stem |
n. |
符尾(ふび)、音符の「棒」 |
stentando |
ger. |
《伊》ステンタンド
「ひきずって」「重く」「苦労しながら」
激しく苦悩して歌う場面などで用いられる。 |
stentato |
p.p. |
《伊》ステンタート =stentando 《伊》 |
stick |
n. |
(弦楽器の弓の)スティック、弓本体の棒の部分 |
Stimme
Stimmen |
n. |
《独》声、パート、パート譜 [複数形] Stimmen
(1) (声楽の)声 =voice 《英》
(2) パート、声部 =part 《英》
(3) パート譜 cf) Partitur (スコア =score 《英》)
Part und St (スコアとパート譜) |
stop |
n. |
(オルガンの)ストップ、音栓 |
stop |
vt. |
(弦楽器の弦を)指で押さえる
stop the note together on two strings (2本の弦の上で同時にその音を指で押さえる)
double stop (重音、弦楽器の重音奏法)
triple stop (三重音) |
strascinando |
ger. |
《伊》ストラッシナンド、ストラシナンド
「音をひきずるように」
イタリア語の動詞 strascinare (=drag 《英》 引きずる)に由来する語。スラーを重くかけて演奏せよ、という指示。strascicando
(ストラッシカンド)も同義。 |
stress |
n. |
強勢、アクセント |
stressed |
p.p. |
強勢のある、アクセントのついた cf) unstressed
stressed semiquaver (強勢のある16分音符) |
stretta |
n. |
《伊》ストレッタ
楽曲のクライマックスを作る終結部分で、テンポを速めて緊張感を増すこと。 |
stretto |
n. |
《伊》ストレット
(1) フーガの終結部で、ある声部の主題が終わらないうちに他の声部の応答が入って、たたみ込むように重なってゆくこと。主題が接近して繰り出されることで緊迫感が増す。
(2) ストレッタ stretta と同義。 |
string |
n. |
弦、(複数形で)弦楽器、弦楽オーケストラ
open string (開放弦) cf) open A (開放弦のA)
Air on the G String (G線上のアリア)
string orchestra (弦楽オーケストラ)
Serenade for strings (弦楽のためのセレナーデ) |
string. |
ad. |
stringendo の略 |
string orchestra |
n. |
弦楽オーケストラ、弦楽合奏団 |
stringed |
a. |
(楽器が)弦を備えた、〜弦の
a twelve-stringed guitar (12弦のギター) |
stringed instruments |
n. |
弦楽器 |
stringendo |
ad. |
《伊》ストリンジェンド
「だんだんせきこんで」「だんだん急迫して」「次第に速度を上げて」 |
strong beat |
n. |
強拍 cf) weak beat (弱拍)
拍の強弱が交替する拍節構造において、「強」の部分に相当する拍。 |
strophe |
n. |
(詩の)節 |
strophic song |
n. |
有節歌曲
詩の全ての節が同じ旋律で歌われる歌曲。
cf) through-composed song (通作歌曲) |
Stück |
n. |
《独》小曲、小品 =piece 《英》
Fünf Stücke =five pieces 《英》 |
study |
n. |
(1) 練習曲、エチュード =étude 《仏》
(2) 習作
a study for 23 solo strings (23の独奏弦楽器のための習作) |
subdominant |
n. |
下属音、サブドミナント
全音階の第4音 |
subdominant chord |
n. |
下属和音 |
subdominant key |
n. |
下属調 |
subito |
ad. |
《伊》スビト、スービト
すぐに、ただちに
subito forte (スビト・フォルテ) |
subject |
n. |
主題 cf) theme
英語の subject と theme は、ともに「主題」と訳されるが、両者の区別は明確ではない。ただし、フーガの場合は、subject が用いられることが多い。また、特にフーガの応答
answer の対としては、subject が用いられる。下記の説明の(2)を参照。
(1) テーマ theme と同義
(2) フーガで、ある声部が提示する主題。これに対して他の声部が答える模倣楽句を応答 answer と呼び、主題と4度または5度離れて現れることが多い。
1st subject (第一主題)
fugal subject (フーガ主題)
counter subject (対主題、フーガの対位主題) |
subject group |
n. |
主題群 |
submediant |
n. |
下中音、サブメディアント
全音階の第6音 |
subscription |
n. |
(1) (定期刊行物、書籍の)予約購読、予約販売
(2) (コンサート、演劇などの)入場回数券
purchase a 10-concert subscription (演奏会10回分の会員券を買う) |
subscription concert |
n. |
予約演奏会
チケット前売り予約制のコンサート。会員を募って、シリーズ物の演奏会を聴ける会員券(年間パスなど)を予約販売することが多い。 |
subsidiary notes |
n. |
= accessory notes
トリルやターンによって生じる装飾音。トリルやターン記号が付された記譜上の音符(principal note)に対して、トリルやターンによって生じる1音上または1音下の音。 |
succession |
n. |
(音の)進行、動き、つながり cf) motion |
suite |
n. |
組曲
いくつかの小曲または楽章をまとめた複合的な器楽曲。
(1) 古典組曲 classical suite
バロック時代の古典組曲は、同じ調で統一された複数の舞曲様式の楽曲を配列した多楽章形式として発達した。基礎となったのは、例えばパヴァーヌとガイヤルド、アルマンドとクーラント、サラバンドとジーグのように同一の調で書かれた緩急の舞曲のペアであり、これらのペアが別のペアと組み合わされて組曲を形成した。古典組曲の形式を確立したのは、ドイツの作曲家フローベルガー(Johann
Jakob Froberger 1616〜1667)で、アルマンド、クーラント、サラバンド、ジーグの4つの舞曲配列がバロック後期の組曲の定型となった。
(2) 19世紀以降の組曲
19世紀以降は、ビゼーの「カルメン」組曲やチャイコフスキーの「くるみ割り人形」組曲のように、オペラやバレエから数曲を抜粋した管弦楽用組曲が登場する一方、グリーグの組曲「ホルベアの時代から」やパリーの「イギリス組曲」のように復古主義的な作品も書かれている。
classical suite (古典組曲)
Orchestral Suite No.2 (管弦楽組曲第2番)
Carmen Suite (「カルメン」組曲)
Nutcracker Suite (「くるみ割り人形」組曲) |
sul ponticello |
ad. |
《伊》スル・ポンティチェッロ
「駒の上で」の意。弦楽器で弓を駒のすぐ近くに寄せて演奏すること。高次倍音の多いシューシューという音を伴う独特な硬い音質が得られる。 sul pont.
と略記される。ベートーヴェンの弦楽四重奏曲第14番 Op.131 の第5楽章のコーダに例がみられる。 |
sul tasto |
ad. |
《伊》スル・タスト
「指板上で」の意。弦楽器で弓を指板の近く、または指板上に寄せて演奏すること。高次倍音の少ない柔らかな音質が得られる。 |
supertonic |
n. |
上主音、スーパートニック
全音階の第2音。主音のすぐ上の音 |
suspension |
n. |
掛留(けいりゅう)、掛留音 |
swell |
n. |
(1) 音量の増減
(2) クレッシェンドやデクレッシェンドを表す「松葉」記号。swell mark |
syllabic style |
n. |
シラブル様式
単旋聖歌 plainchant において、歌詞の1つの音節を1つの音符に当てて歌う様式。
cf) melismatic style (メリスマ様式)
cf) neumatic style (ネウマ様式) |
syllable |
n. |
音節、シラブル |
sympathetic strings |
n. |
共鳴弦
弦楽器の弦のうち、弓で弾いたり、はじいたりせずに、共鳴して音を出す弦のこと。ヴィオラ・ダモーレやシタールなどの楽器にみられる。 |
symphonic poem |
n. |
交響詩 |
symphonist |
n. |
交響曲作曲家 |
symphony |
n. |
交響曲、シンフォニー
Toy Symphony (おもちゃの交響曲) |
syncopated |
p.p. |
シンコペーションのリズムの、切分された
Syncopated Clock
syncopated accents |
syncopation |
n. |
シンコペ−ション、切分音 |
synthesizer |
n. |
シンセサイザー |
system |
n. |
譜表、大譜表、連合譜表
(ピアノ譜やオーケストラ・スコアのように)2段以上の五線譜 stave を左端に括弧を用いてとりまとめたもの。 |