楽曲詳細データ 【C】
弦楽合奏曲リストに掲載した楽曲の詳細情報です。
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作曲者名 アルファベット索引
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作曲者 |
チマローザ,ドメニコ
Cimarosa, Domenico (1749-1801) |
曲名 |
オーボエ協奏曲 ハ短調 (A.ベンジャミン編曲)
Concerto for Oboe and Strings |
作曲年 |
1942年(出版) |
楽器編成 |
オーボエ・ソロ/弦楽5部 |
演奏時間 |
11分 |
楽章構成 |
第1楽章 序奏 Introduzione: Larghetto 4/4 ハ短調
第2楽章 アレグロ Allegro 4/4 ハ長調
第3楽章 シチリアーナ Siciliana 6/8 イ短調
第4楽章 アレグロ・ジュスト Allegron giusto 3/8 ハ長調
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説明 |
チマローザは、18世紀後半のイタリアの作曲家で、ナポリ、ヴェネツィア、ペテルブルク、ウィーンなどで広く活躍した。作品はオペラが中心で、代表作は1792年にウィーン宮廷のために書かれたオペラ・ブッファ「秘密の結婚
Il Matrimonio Segreto」。
このオーボエ協奏曲は、チマローザの32曲のチェンバロ・ソナタ集からアーサー・ベンジャミン(Arthur Benjamin 1893〜1960)が4曲を選んで編曲したものである。チマローザのチェンバロ・ソナタ集は、ドメニコ・スカルラッティのソナタと同様にいずれも単一楽章の短い曲で構成されており、1926年にボーゲン
F.Boghen によってパリで出版された。ベンジャミンは、この曲集からソナタ第29番(Larghetto ハ短調)、第31番(Allegro
ト長調)、第23番(Largo イ短調)、第24番(Allegro ハ長調)の4曲を選んで古い教会ソナタの形式に当てはめ、緩-急-緩-急の4楽章構成の協奏曲とした。
各楽章は、メランコリックな第1楽章、明るく活き活きとした第2楽章、オーボエ・ソロが優美に歌う第3楽章、華やかで技巧的な第4楽章、とそれぞれ性格が異なる曲が次々と展開され、あたかもチマローザのオペラのハイライトを観るかのような趣向となっている。
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出版社 |
ブージー・アンド・ホークス Boosey & Hawkes |
CD |
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作曲者 |
コレルリ,アルカンジェロ
Corelli, Arcangelo (1653-1713) |
曲名 |
合奏協奏曲 ト短調 Op.6-8 「クリスマス協奏曲」
Concerto Grosso in G minor Op.6-8
"fatto per la notte di Natale" |
作曲年 |
1714年(出版) |
楽器編成 |
2ヴァイオリン、チェロ・ソロ/弦楽4部、通奏低音 |
演奏時間 |
14分 |
楽章構成 |
第1楽章 Vivace 3/4 - Grave 4/2 - Allegro 4/4 ト短調
第2楽章 Adagio 4/4 - Allegro 4/4 - Adagio 4/4 変ホ長調
第3楽章 Vivace 3/4 ト短調
第4楽章 Allegro 2/2 ト短調
第5楽章 Pastorale Largo 12/8 ト長調
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説明 |
少年時代のコレルリはボローニャでヴァイオリンを学び、1670年代にローマに移って教会のヴァイオリニストになった。ヴァイオリニストとしてのコレルリは、決して技巧派ではないが、その高貴ともいえる洗練された演奏スタイルで人気があったらしい。
やがて宮廷音楽家に迎えられると、有力なローマ貴族をパトロンに得て、彼らの宮廷楽団のために作曲と指揮を行なった。この時代、コレルリは多くの楽曲を作曲したと考えられるが、今日残された曲はたいへん少ない。少数の断片的な例外を除くと、作品1〜4のトリオソナタ集、作品5のヴァイオリン・ソナタ集、それに作品6の合奏協奏曲集ですべてである。コレルリ自身の遺言によって、それ以外の未出版稿は弟子の手で廃棄されたと伝えられる。
晩年のコレルリは演奏活動の第一線から引退し、合奏協奏曲の作曲に専念した。合奏協奏曲とは独奏楽器群(コンチェルティーノ)と合奏群(リピエノ)が対置されて演奏される協奏曲であり、コレルリの場合、独奏楽器群には2台のヴァイオリンとチェロが用いられる。合奏協奏曲という形式自体はコレルリの発明ではないが、生涯の最後に総決算をするかのように推敲が重ねられた結果、どの曲においても完成度が高く、気品のある独自のスタイルが貫かれている。こうして全12曲から成る合奏協奏曲集、作品6は彼の遺作となり、死の翌年1714年に出版された。
第8番は、副題に「キリスト降誕の夜のために書かれた」と記されていることから、クリスマスの真夜中のミサで演奏される作品として作曲されたと考えられている。同時代の作曲家では、トレルリやマンフレディーニが「クリスマス協奏曲」を作曲しているが、どの曲もパストラーレと呼ばれる田園風の楽章にクリスマスの雰囲気を託している。
当時イタリアでは、クリスマスの時期になると近郊の村から羊飼いたちがやってきて街角でバグパイプを奏でる習慣があった。彼らの音楽は6/8または12/8拍子のゆったりした舞曲で、順次進行の穏やかなメロディーとバグパイプの持続低音(ドローン・バス)が特徴であった。コレルリは最終楽章のパストラーレにこれらの曲想を取り入れている。
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出版社 |
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CD |
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